イノセントランナーズ
例えばそれが自分の居場所だったから、少女は泥棒になった。
今宵の主役は世紀の怪盗。
ほんの1年足らずを駆け抜け、街を騒がせた
マーベル・ホリックスと、その愉快な仲間たち。
狙うはカジノハウス“ジャックポッド・ザ・デッドマンズ”
イワヤトなセキュリティの最奥に待つのは
銃を持つお客様にもうってつけの金庫番に、“永久氷壁”とうたわれた防壁。
そしてもちろん夢みたいな量のキャッシュ。
だけど、彼女の最後のランの本当の目的を知るものは少ない。
これはマーベル・ホリックスという少女がが最後に望んだものと、
そのラストランの真相を解き明かす物語。
誰もが夢見るスターになり損ねた、ある少女の“影”を照らす物語。
かけがえのないものを願うとき、人は時に自ら溺れる。
例えばそれが自分の過去だったから、彼女は泥棒をやめたんだ。
トーキョーNOVA the Detonation
――イノセント・ランナーズ――
それでは御照覧、まるで死人みたいな役者が送る、騒がしき運命の一幕を。
■ハンドアウト
●ニューロ
コネ:マーベル・“ザ・スリル”ホリックス 推奨スート:クラブ
強盗団“マーベル&【ニューロ】ズ”、君はいま泥棒の片棒を担いでいる。
ことの始まりはあの少女、マーベルというカゲに見込まれてバディを組むことになったことから。君が電脳空間からサポートし、彼女が盗む。ニューロエイジなのにクラシックスタイルの窃盗団は世間を騒がせている。
今度の狙いはギャング組織お抱えのカジノだった。相棒は今度の仕事で泥棒稼業から足を洗うと言っている。最後の獲物の最奥に「どうしても、手に入れたいものがあるんだ。」と彼女は言った。
相棒の真剣な想いに答えるため、君もまた全力でラストランに望んだ。
(PC1が名前の公開を辞す場合“マーベルと愉快な仲間たち”になる)
●カタナ(スタイルは他のものでもよい)
コネ:マーベル・ホリックス 推奨スート:外界
君は最近マーベル・ホリックスという少女の強盗団に雇われている。知り合いの【ニューロ】も一緒だ。
手並みだけ見てれば一流、特にマーベルと【ニューロ】のコンビは同業者でも他に類を見ないものだ。
だが、少し気がかりがある。【ニューロ】には気づいてる様子がないが、ラストランに臨もうとしているマーベルの最近の様子は、少しおかしいところがある。
ただのお節介ですめばいいのだが、と思いつつ君は彼女のことを監視することにした。
●レッガー枠
コネ:オスカー・“デッドマン” 推奨スート:スペード
スラムに名立たるカジノ“ジャックポッド・ザ・デッドマンズ”。君の組織の系列の折り目正しい社交場だ。
だというのに支配人のオスカーは搦め手も平気で使うどこか嫌な感じのする男だ。カジノも、彼が大きくさせた過去があるせいかなかなか運営に組織から口が出しづらいことになっている。
君のボスはなんとかして穏便にオスカーに暇を押し付けてカジノを自分のものにするのがお望みだ。
君は鍵となる情報を集めるため、その日も“ジャックポッド・ザ・デッドマンズ”に向かうのだった。
●トーキー
コネ:メールの送信者 推奨スート:ダイヤ
いまをときめく怪盗、マーベル・ホリックス。デスクは新しい記事のネタに彼女に目を付けた。
「特集は“インタビュー:マーベル・ホリックスに聞く泥棒の秘訣”これで決まりだ!」
正気を疑うような話だがどうも本気らしい。仕方ない、世紀の大怪盗を捕まえるため、君はマーベル・ホリックスの動向を探り始めた。
すると驚くことに、君のメールボックスに翌日マーベル・ホリックスからの招待状が届いた。次の仕事の合間に彼女を捕まえられたら直接インタビューに応じるという話だった。
君のトーキー魂を煽るような文面に、君はこの件を掴んで見せると決意した。
■必要神業
本シナリオでは≪電脳神≫と≪不可触≫に使用する想定がある。これとは別に、敵ゲストの即殺神業のみでキャストが死亡するのを防ぐために2発以上の防御神業が必要である。
■達成値環境
基本的にAで25を推奨します。超える場合は周囲に了承をえていれば良いのではないかと。■備考
・キャスト間コネニューロ→カタナ→レッガー→トーキー→ニューロ